トイレの盗撮を発見する方法は?
公共のトイレは外出すると誰しも使う場所ですが、それと同時に盗撮の危険性が非常に高い場所でもあります。テレビやネットニュースで公共トイレでの盗撮事件の話題を取り上げられることも多く、スマホやカメラが浸透した現在ではとても深刻な問題になっています。
そこで今回は防犯グッズ専門店のスタッフが、「トイレでの盗撮発見」に絞って、気を付けるべき特徴や場所を解説します。
そもそもトイレの撮影は禁止されている?
なぜトイレは盗撮カメラを仕掛けられやすいのか?
盗撮に使われるカメラの特徴は?
盗撮カメラはトイレのどの場所に仕掛けられそう?
盗撮カメラを仕掛けるのが難しい場所は?
盗撮カメラを発見する方法は?
もし盗撮カメラを見つけた場合はどうすればいい?
まとめ
トイレにカメラを設置して撮影することは禁止されています。特に個室の場合は小型カメラだけでなく防犯カメラもプライバシー権の侵害にあたるため、多くの公共トイレが設置禁止になっています。盗撮目的でない場合(防犯、証拠用)でもトイレでのカメラの使用は下記のいずれかに該当する、もしくは盗撮目的だと疑われる可能性が高いため、トイレにカメラを設置するのはやめましょう。
・撮影罪(性的姿態等撮影罪)
・迷惑防止条例
・軽犯罪法
・建造物侵入罪・住居侵入罪
・児童ポルノ法
盗撮カメラがトイレに仕掛けられやすい理由は主にふたつあります。
ひとつ目は非常に単純で、撮りたい対象や、下着や局部を盗撮しやすいからです。これはなんとなく想像しやすい理由だと思います。
ふたつ目は、出入りしやすいからです。公共のトイレは誰でも使う場所ですので、狭くて閉鎖的でありながら、比較的出入りがしやすいです。利用数が少ないトイレや人目につかない時間帯を選んだり、女装、男装をすれば意外に誰でも入りやすいです。一度トイレに入って個室にサッと忍び込んでしまえばあとは中でカメラを仕掛けているかどうかは外の人からは分かりませんので、トイレは盗撮犯にとって仕掛けやすい場所になっています。
昨今では男性の性犯罪被害も問題になっていますが、このような理由から、「トイレの盗撮」という観点では、個室を必ず利用する女性が盗撮の被害に遭いやすいです。
実はトイレに仕掛けられる盗撮カメラには傾向や共通点があります。トイレに仕掛けられるすべての盗撮カメラが当てはまるわけではありませんが、盗撮カメラの特徴を知っておくだけでも探しやすくなりますのでぜひ覚えてください。
盗撮カメラは原則回収して映像を見るタイプのカメラになります。つまり、防犯カメラのようにモニターでの常時監視や遠隔監視の可能性は低いということです。
細かい説明はここでは省略しますが、そう考えられる理由はふたつあり、ひとつは遠隔監視をするための電波接続が難しいこと、もうひとつはシンプルに長時間の充電が持たないからです。
いずれにせよその場に置いておけばいずれは気づかれてしまうので、基本的に盗撮犯は盗撮カメラを回収しに来る傾向が強いと考えられます。
盗撮カメラのレンズの大きさは最小で約2mm~になります。しかし、盗撮カメラを仕掛ける際にレンズと同じ大きさで覗き穴を作ると穴のフチが映像の邪魔になるので、実際にレンズ穴は約4mm程度~になるケースも多いです。
盗撮カメラを見つけるときに一番重要なのがレンズの黒点を見つけることです。当たり前ですが、カメラがあるところには必ずレンズ=黒い点があります。
そんな小さい穴見つけられるかな・・・と思うかもしれませんが、気にして見てみると意外に目立って見えます。
レンズの大きさは最小2mm程度~と説明しましたが、実はカメラ本体は最小でも約3cm~の大きさになっています。トイレに仕掛ける盗撮カメラと聞くと豆粒のようなものを想像される方が多いですが、実際はそこまで小さいわけではありません。
怪しいと思った黒点の内側を覗いてみたり、中を引っ張ったりすると中からカメラ本体が出てきます。
盗撮カメラはトイレの至る所に仕掛けられます。今回は特に仕掛けられやすい箇所をを挙げていきます。ただし、盗撮犯の工夫次第ではどこにでも仕掛けられる可能性はあるので、下記の箇所以外にも気を付けてください。
盗撮カメラはちょっとした穴や隙間に仕掛けられていることが非常に多く、実際、過去には東京都・秋葉原駅の公衆トイレで、排水口のフタの穴に仕掛けられていた事例があります。
もしくはあらかじめ穴が開いている場所だけでなく、サニタリーボックスなどの人力で穴が開けられそうな場所にも注意が必要です。
また、こうした例とは少し異なりますが、トイレのドアの隙間からスマホやカメラを向けて撮るという大胆な犯行事例もあります。トイレを使用する際は、盗撮カメラを仕掛けられていそうな穴や隙間に十分警戒してください。
便器、トイレットペーパー、サニタリーボックスの裏などの死角になっている場所に盗撮カメラを仕掛けられることがあります。物陰は穴や隙間に仕掛けるよりも人目につきやすいですが、より簡単に設置することができるため、トイレに細工する時間を少しでも縮めたい盗撮犯はこうした手口を使ってきます。
トイレに入ると置き去りになったペットボトルがあったりしますが、その中に盗撮カメラが仕掛けられていることがあります。先に挙げた「個室の穴」とは似ているようで手口が違います。トイレ内部に細工して仕掛けるのとは違い、あらかじめ細工をしておいたカメラ入りペットボトルを外から持ってきて置くだけで設置が完了するため、より簡単に盗撮カメラを仕掛けられます。もちろん全てのペットボトルが盗撮用とは限りませんが、ペットボトルの中身には気をつけましょう。
逆に、盗撮カメラが仕掛けられない、仕掛けられにくいトイレの箇所も存在します。こちらもすべてが当てはまるわけではありませんが、仕掛けられにくい場所も覚えてくことで安心してトイレを使用しやすくなるので、ぜひとも覚えておいてください。
人の手に届かない、もしくは届きにくい場所は盗撮カメラが仕掛けるのが難しいため、仕掛けられにくいです。手に届かない場所の代表例は天井の中や壁の中です。天井や壁の外ならまだしも、中となると壊さないと仕掛けることができません。万が一仕掛けることができたとしても、先ほど説明した通り、盗撮カメラは回収型がほとんどですので、天井や壁の中に入れてしまうと回収ができなくなります。盗撮されていないか心配になると、壁に埋め込まれているんじゃ・・・と心配になる方もいますが、可能性は低いと考えられます。
また、手が届きにくい場所も同様で、もし仕掛けることができたとしても設置や回収にあたって時間や手間が掛かりやすいと誰かに見られてしまうリスクが高いので、盗撮カメラがある可能性は低くなります。
基本的に盗撮カメラは防水仕様ではありませんので、便器の中や洗面台などの水回りにはあまり仕掛けられていません。特に便器の中や裏は、水がかかりやすいだけでなく掃除で気づかれるかもしれないため、仕掛けられている可能性は低いを考えられます。
洗面台も掃除で見つかるリスクはありますが、水を避けられるような場所であれば掃除されにくく、仕掛けられる可能性がありますので、意識して確認しておくことをおすすめします。
盗撮カメラを音姫などの機械に埋め込んで仕掛けてある可能性はかなり低いです。盗撮カメラを機械に埋めて電源を取っているのでは?と思われることが多いですが、実際は機械に細工して埋め込むと機械側が使えなくなってしまう危険が非常に高く、実際は既存の家電にカメラを埋め込むことはほとんど不可能に近いです。機械に埋め込むのではなく、機械の隙間に入れるとしても、工具でネジやフタを外す必要があり、時間や手間がかかりすぎることから、トイレで機械の中に盗撮カメラが埋め込まれている可能性はとても低いです。
まずは肉眼で怪しいと思った場所を見てみましょう。物陰、排水口の隙間、ペットボトルやサニタリーボックスなど、仕掛ける場所は様々ですが、カメラのレンズは必ず黒いため、盗撮カメラがある場所には黒点があります。その黒点に注意しながら探してみてください。上記の内容を参考にしていただきながら見ていただくとより探しやすくなります。
肉眼で探しにくい場合は、盗撮発見器を使ってください。あまり聞いたことがないかもしれませんが、最近は盗撮問題が深刻な韓国へ旅行に行く際の必需品としても話題になっています。
盗撮発見器は数千円の商品でも十分に探すことができるため、ひとつ持っておくととても安心できます。
ただし、トイレで使用する場合は、他の人にかえって怪しまれないように個室で使うようにしましょう。
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もし公共のトイレで盗撮カメラを見つけた場合は、まずカメラのレンズを覆って駅や施設のスタッフに相談するのをおすすめします。ここで取り外してしまうと話が分かりにくくなってしまうかもしれませんので、できるだけ盗撮カメラはその場から取り外さず、スタッフをトイレに連れてきて事情を説明するのがいいでしょう。
警察に先に通報するのも手段の一つになりますが、いきなり公共の場所で警察を呼ぶと大騒ぎになってしまいかねませんので、まずは施設の管理をしているスタッフに相談しましょう。
トイレは公共の場所のなかでもダントツで盗撮されやすい場所です。検索エンジンで「トイレ 盗撮」のニュースを調べるとその多さに驚く方も多く、公共トイレを使いたくないと思っている人がいるほどです。ですが、盗撮カメラの見つけ方を知っていれば、過度に恐れる必要はありません。トイレの盗撮事件は今後も減ることはないと思いますので、知らない間に盗撮されていた・・・ということにならないように、今回の解説を参考にしてください!