アキバガレージ

プロが徹底解説!小型カメラQ&A

プロが徹底解説!小型カメラQ&A

小型カメラは普段触れることがない人にとっては未知の世界。皆の使用目的は?こんな使い方するのは自分だけ?どの小型カメラを選んで、何を注意したらいいの?そもそも使ったら犯罪?・・・実は小型カメラを初めて買う人の質問内容は大体同じです。

今回は小型カメラの専門店として数多くのお客様からのご相談、ご質問を聞いてきたアキバガレージが小型カメラでのよくある質問にお答えします。

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Q,小型カメラの所持、使用は違法ですか?
Q,小型カメラはどんなときに使われますか?
Q,小型カメラを選ぶポイントはありますか?
Q,自分に合う小型カメラがないときはどうすればいいですか?
Q,購入、使用にあたっての注意点はありますか?
まとめ

Q,小型カメラの所持、使用は違法ですか?

現在、小型カメラの所持や使用自体は禁止、規制する法律はないため違法ではありません。ハラスメントや浮気、犯罪(窃盗など)といった裁判所や弁護士、警察、会社への提出に必要な証拠撮影を主に、記録用、防犯用などの正当な理由での使用は認められており、実際に裁判で小型カメラ使用を認める判例があります。

ただし、小型カメラを公共の場所(ホテル、商業施設、駅、公園のトイレなど)や他人の家に設置したり、正当な理由がなく映像に写る人に対して無許可で使用すると、いわゆる盗撮とみなされ、個人情報保護法や、軽犯罪法、迷惑防止条例に抵触する可能性があります。つまり平たく言えば悪い事や悪い事と見なされそうな使い方はしてはいけないということです。

しかし悪い事に使ってはいけないというのは小型カメラに限った話ではなく、どの物にも言えることです。包丁は料理などの正当な用途以外に使ってはいけませんし、悪いことに使う気がなく持ち歩いて危険だと思われれば警察沙汰になるでしょう。 ライターもタバコの火をつけたり、キャンプの火起こしなどの目的で使いますが、言うまでもなく放火や火遊びなどの目的で使えば犯罪です。要するに、どの物も「使い方次第」で、小型カメラだけが危険で悪い物ではありません。 包丁やライターと同じく、小型カメラも使い方を守りさえすれば罪に問われることはありませんので、正しく使うようにしましょう。

Q,小型カメラはどんなときに使われますか?

小型カメラの用途は人によって様々で、トラブルの解決から鉄道ジオラマの撮影まで、多くの場面で活躍します。 今回は数ある用途のなかでも使用率が多い例を挙げます。

トラブルや犯罪の証拠撮影

小型カメラでもっとも多い用途です。具体的にはパワハラ、セクハラ、いじめなどのハラスメントトラブル、不倫や浮気調査、近隣トラブル、家族間トラブル、レジ金や物品の窃盗・盗難、車上荒らし、畑荒らし、従業員のサボり調査など、多岐に渡ります。

小型カメラは文字通り小さいカメラ、もしくは身の回りの物に擬態したカメラですので、相手に気づかれずに隠して撮影するのに非常に適しています。一方、証拠撮影はほとんどの場合で、相手に気づかれてはいけない状況で撮影しなければいけないため、スマホのカメラやデジカメではすぐにバレてしまいます。そういった点から、小型カメラは他のカメラでは撮影できない証拠を押さえるのに最適な商品です。

大事な話し合いのメモ、記録

小型カメラは会議、商談、講義のメモ代わりとして使われることも多いです。小型カメラで撮影した映像を後で見返してメモを書いたり、商談などの大事な話し合いで万が一「言った言わない」のトラブルになった際に思わぬ証拠になることもあります。 特に会議、商談、講義などの公の場ではスマホのカメラを構えて参加するわけにはいかないことが多いので、ペン型を胸ポケットに差したり、メガネ型をかけたりと、さりげなく撮影できる小型カメラが重宝されます。

スポーツ観戦やドローン撮影などの趣味に

ライブやスポーツ観戦の撮影、ドローンや模型に設置しての撮影など、趣味をより楽しむために小型カメラが使われることもあります。ライブやスポーツ観戦ではどうにか手に持たずに撮影したいという場面も多いため、クリップ型カメラなど身に着けられる小型カメラが使われます。ドローンや模型の撮影では固定して設置しやすいトイデジ型カメラやカスタマイズに適した基板型カメラを使って空撮やジオラマの撮影をすることができます。小型カメラを使用すると、趣味の楽しみがさらに広がります。

Q,小型カメラを選ぶポイントはありますか?

小型カメラの選び方は大きく分けて3つです。

1.撮影時間

小型カメラはサイズを小さくしたり、身の回りの物に上手く擬態させているため、搭載されるバッテリー(電池)の容量、稼働時間に限りがあります。小型カメラが1回の充電あたりで稼働できる時間は機種によって異なり、その幅は約1時間~20時間程です。この稼働時間はサイズが小さいほど時間が短く、大きくなるにつれて長くなります。機種による稼働時間の幅が広いため、希望の撮影時間があいまいだと小型カメラ選びに失敗しやすくなります。例えば、「とりあえず小さいカメラ」で選ぶと、撮りたい時間分がまったく撮れていなかった、という失敗に、「とりあえず時間が長いカメラ」で選ぶとサイズが大きくて思っていたのと違う、という失敗に繋がります。

特に証拠撮影はほとんどの場合バレてはいけないという前提があるため、一度の失敗で相手にバレてしまい、二度と証拠撮影ができなくなるという恐れがあります。撮影に必要な時間を明確にしておくことで、それぞれの状況に合った小型カメラを探しやすくなり、撮影の成功率を上げることができます。

2.形

小型カメラの稼働時間も大切ですが、同様に形も大切です。形とは単に大きさだけでなく形状のことも指します。相手にバレてしまわないようにその場にあって違和感のない形状か、隠しやすい形状である必要があります。 小型カメラには、モバイルバッテリー型、時計型、ペン型、USB型などのありとあらゆる形状があり、それぞれに特徴があります。モバイルバッテリー型であればサイズが大きめなぶん稼働時間が長く、置時計型は部屋に起きやすい、USB型は小さいため、USBとしてデスクに置くだけでなくちょっとした隙間に隠すことも可能です。

先ほども挙げたように、小型カメラはサイズが小さければ時間が短くなり、大きくなれば長くなりますので、撮影するシチュエーションにおいて稼働時間と形状のバランスが取れた小型カメラを選ぶのがおすすめです。

3.そのほかの条件

そのほかの条件は、それぞれの撮影環境で必要な機能、使用にあたってあってほしい機能のことです。例えば下記のようなものが挙げられます。

・真っ暗なで撮影したい ・・・ 赤外線機能
・薄暗い場所で撮影したい ・・・ 暗視補正機能
・スマホで見たい ・・・ Wi-Fi機能
・映像に動きがあるときだけ撮りたい ・・・ 動体検知、人感機能
・部屋全体を撮りたい ・・・ 広角レンズ

あらかじめ撮影する環境を想定して、必要な機能が搭載されているカメラを選びましょう。ただし、希望の条件が多いほど選べるカメラが極端に少なくなりますので、絶対に必要な機能以外はできるだけ条件に入れないのがおすすめです。

Q,自分に合う小型カメラがないときはどうすればいいですか?

自分に合う小型カメラがない場合は、小型カメラに求めていることが多すぎるケースがほとんどです。小型カメラはその言葉の通り小さく、その小さいボディにできることを詰めているため万能ではありません。長時間撮りたい、サイズや形状にもこだわりたい、暗いところで撮影したい、スマホで見たい・・・こうした条件が多いほど選べる小型カメラが減っていきます。

長時間撮影したい場合、ある程度サイズの大きい小型カメラを想定しなければいけません。逆にサイズや形状にこだわりたい場合は、稼働時間にはある程度制限がかかります。スマホで見ることができる小型カメラは、そもそもの種類が限られているためそのなかから選ばなければいけません。必要以上の性能や機能を求めていないか、もしくは置き方や置き場所を変えるなど人力で工夫できる点がないかを再度検討してみてください。

基板ユニットカメラ

条件を再検討してもなかなか小型カメラが見つからないときは基板ユニットカメラが選択肢に上がります。基板ユニットカメラとは基板のみの小型カメラ、外装のない中身だけの商品です。外装がないため自由度が高く、工夫次第で様々なシチュエーションの撮影に対応することができます。稼働時間が長めものも多く、Wi-Fi機能や動体検知機能、暗視補正機能などが搭載された商品もあるため、小型カメラを選ぶ幅が広がります。外装がないぶん他の小型カメラに比べると故障率が高い点にのみ注意が必要です。

外部電源機能

稼働時間の長さで選べる小型カメラがない場合は、外部電源機能を検討するのがおすすめです。外部電源機能とはコンセントに繋げて撮影できる機能です。電力供給をカメラのバッテリーに頼らないため、長時間の稼働、撮影が可能になり、サイズ面も小さく抑えることができます。外部電源機能を使うことで非常に小型カメラを選びやすくなりますので、もし時間やサイズ、機能のすべてにできるだけ妥協したくない場合は、コンセントに繋げて撮影することもご検討ください。

Q,購入、使用にあたっての注意点はありますか?
余裕を持って購入する

買ったその日に使ったり、買ったあとに一回も使用せず当日を迎える、いわゆるぶっつけ本番はできるだけ避けましょう。 理由は三つ、一つは万が一にでも動作に不良が発生した場合、意図せず撮影に失敗してしまうからです。小型カメラも機械ですので、絶対に不具合がないわけではありません。使用する前には必ず動作チェックをしておきましょう。

二つ目は操作の感覚を確かめてほしいからです。小型カメラはバレないためのカメラです。ほとんどの商品がバレないために最低限の操作ボタンとLEDランプしかないので、今どんな操作を行っているのか、ちゃんと録画できているのかが初見では分かりにくくなっています。初見のままぶっつけ本番で使うと、最悪操作を間違えていることに気づかずまったく録画ができていないという事態になりかねません。少し操作に慣れればすぐに感覚をつかめますので、本番で使用する前には何度か練習をしてください。

三つ目は画角の確認や映像の写り方の確認のためです。どのカメラにも言えますが、撮りたいものが画角の外にあればもちろん映像には写りません。本番で使う場所でなくても、おおよその写り方を把握することができますので、上記の動作確認や操作確認と一緒に写り方の確認もしておきましょう。

不特定多数が写る際は許可を

証拠撮影の際、会社や屋外が写る場所などで不特定多数の人が画角に入る可能性があるときは、可能であれば会社の上司や責任者、マンション・アパートの管理会社や大家、町内会など、周囲の人に相談しておくと良いでしょう。証拠撮影は合理的で正当性があれば認められていますが、そうとは知らない人たちに盗撮された勘違いされてしまうと、思わぬトラブルを招き自分が加害者にされてしまう可能性もあります。

上記のような人達に相談できない場合は、警察や法律家などに相談してみるのも選択肢になります。 また、自宅などの身内がいる場所でも、撮影対象者以外の人には事前に小型カメラを設置することを伝えておきましょう。

安すぎる小型カメラは失敗の元

最近よく他の通販サイトで見かける、数千円程度の小型カメラを買うのは控えましょう。安い小型カメラは、購入後のサポートをしてもらえない、日本語の説明書が入っていない、初期不良があっても何も対応してもらえないなど、小型カメラの性能以前の問題があることが多いです。実際にお客様からも「安い小型カメラを買って失敗した」というお声をたくさん伺ってきました。

もちろんすべての安い小型カメラで失敗するわけではありません。しかし小型カメラは失敗の許されない場面で使用することも多いため、少しでも失敗リスクを回避するなら多少値段が上がっても、問い合わせ先や保証が明記されている店で買ってください。

まとめ

小型カメラは購入するのに資格が必要なものではなく、難しい機能や技術を使っているわけでもないので、一度選び方や注意することを覚えれば、あとは意外と簡単に購入、使用することができます。また、正しい目的、正しい方法で使えば、証拠撮影や防犯、趣味などの多様な場面で力強い味方になってくれます。

ぜひとも今回のQ&Aをご参考にしていただき、撮影の環境やシチュエーション、自分の好みに合った小型カメラをお選びください。